Frond CUT 1.0.0 — 説明書
日本語版です。 English
1. CUT でできること
ループをアタックで拍ごとに切り分け、新しい順番に組み替えて、DAW のテンポで鳴らします。
時間を伸び縮みさせる処理はしません。切った切れ端は、どれもそれ自身の頭から鳴ります。
形は 2 つです。Frond CUT は読み込んだループを鳴らす音源、Frond CUT FX はトラックに入ってくる音を録って、その場で組み替えるエフェクトです。
2. 最初の 5 分

- 音源のトラックに Frond CUT を挿します。MIDI ノートは要りません。
- Logic Pro(Mac): ソフトウェア音源トラック → AU 音源 → Frond Grid → Frond CUT
- Ableton Live: MIDI トラック → プラグイン → VST3 → Frond Grid → Frond CUT(Mac では Audio Units でも)
- REAPER: Track メニュー → Insert virtual instrument on new track → VST3i の Frond CUT(Frond Grid)
- load(読み込み、①)を押すか、ループを画面にドロップします。WAV・AIFF・FLAC・Ogg Vorbis・MP3・M4A・CAF、長さは 64 秒までです。
- DAW を再生します。上の行に playing(再生中、②)と出て、DAW のテンポで鳴ります。ループを録ったときのテンポと違っても合わせます。
- dice(サイコロ、③)を押します。mode・cell・intensity・variation・seed・pan がまとめて変わり、次の小節から [2] の線が新しい順番を示します。
- stop のパッド(④)を押したまま、右へドラッグします。テープがさらにゆっくり止まります。指を離すと、拍に追いつきます。
CUT は 4/4 の曲向けです。ほかの拍子でも、4 拍ごとに区切って組み替えます。
3. 画面

画面は、コードを書いたノートのような見た目です。灰色の箱 1 つが、設定のひとまとまりです(the code(設定の行)、[2] の行を囲んだ所)。
- orange number(オレンジの数字、
0.50を囲んだ所)は、左右(または上下)にドラッグして変えます。 - brown word(茶色の言葉、
"local"を囲んだ所)は、クリックで切り替えます。 - Shift を押しながらだと細かく動きます。ダブルクリックで既定値に戻ります。
- 変えた値は一瞬光り、「前 → 後」を見せます。
| 場所 | 何か | |
|---|---|---|
| ① | [1] File and slices(ファイルと切れ端) | ループと、その切れ端です。波形の上のオレンジの範囲が、ファイルのうち使う部分です。両端をドラッグで始めと終わり、中をドラッグで範囲ごと移動、ダブルクリックで全体に戻ります。いま鳴っている切れ端にオレンジの枠が付きます。 |
| ② | [2] The cut(組み替え) | 上の段 from(元)の切れ端から、下の段 plays(鳴る位置)へ引いた線が、いま鳴っている小節の順番です。オレンジ=動いた物、取り消し線=今回は使わない物(上の行に「8 dropped」などと出ます)。下の段の下の小さな点は、パンの位置です。小さな文字: N 近く・F どこでも・R くり返し・C 呼び戻し・V 逆再生・D 無音 |
| ③ | [3] The sound playing(いま鳴っている音) | いま鳴っている音の形と、再生位置です。 |
| ④ | [4] Performance(演奏) | hold・evolve・pan |
| ⑤ | [5] Pitch play(ピッチの演奏) | tape_stop・dive・wobble(テープのように、速さと音の高さが一緒に変わります) |
| ⑥ | favourites(お気に入り) | A〜D の 4 つに、いまの状態を覚えておけます。 |
| ⑦ | pads(パッド) | 押している間だけ効くパッドが 12 個あります。 |
| ⑧ | XY パッド | 横が intensity、縦が variation です。 |
| ⑨ | load(読み込み) | ループを読み込みます(画面へのドロップでも読み込めます)。 |
| ⑩ | drag 8 bars ↓(8 小節をドラッグ) | いまの音を 8 小節、トラックへドラッグします。 |
| ⑪ | presets・reset | 設定の保存と読み込み、すべてを既定値に戻す。 |
| ⑫ | recut・dice | 別の組み替えにする、まとめて変える。 |
| ⑬ | help(説明) | 操作に指を置くと、下の行に説明が出ます(長い説明は横の吹き出しに出ます)。help で 日本語 / EN / OFF を切り替えます。最初は英語です。選んだ言語は、次に挿す CUT と CUT FX でも使い、プロジェクトにも保存されます。 |
窓の右下の角をドラッグすると、大きさを変えられます。
4. 操作
変更は次の小節の頭から効きます(ピッチの演奏と XY パッドはすぐに効きます)。grid・snap・bars とファイルの範囲を変えると、ループを準備し直してから入れ替えます。
名前は画面に出ている英語のままです。DAW で別の名前に見える物は、かっこに書いています。
組み替え — [1] と [2]
| 名前 | 何をするか | 既定値 |
|---|---|---|
mode(ボタン straight / local / uniform / form) | straight: 録ったまま・local: 近くから・uniform: どこからでも・form: フレーズを覚えて呼び戻す | local |
cell | displace: 拍ごと動く・mutate: 1 つずつ動く | displace |
variation | どれだけ組み替えるか | 0.50 |
intensity | 組み替えた所を、どれだけ強く変えるか | 0.50 |
seed | 組み替えの番号(1〜999)。同じ番号なら、いつも同じ組み替え | 1 |
grid(DAW では Division) | 切れ端の細かさ: 1/8・1/16・1/32 | 1/16 |
snap(DAW では Slicing) | on: アタックで切る・off: 等分に切る | on |
bars(DAW では Loop Bars) | ループの小節数: auto(DAW のテンポから求める)・1・2・4・8・16 | auto |
ボタン: recut(別の組み替え)は seed を 1 つ進めます。dice(サイコロ)は mode・cell・intensity・variation・seed・pan をまとめて変えます。
音 — [3]
| 名前 | 何をするか | 既定値 |
|---|---|---|
smooth | つなぎ目をなめらかにします(切れ端の余韻を足す)。0 ならそのまま切ります | 0.00 |
groove | slice: 切れ端ごとのノリのまま・slot: 鳴る位置のノリ・off: グリッドどおり | slice |
even | 切れ端の音量をそろえます | 0.00 |
output | 出力の音量(−24〜+12 dB) | +0.0 |
演奏 — [4]
| 名前 | 何をするか | 既定値 |
|---|---|---|
hold | いま鳴っている並びをくり返します: loop=ループ 1 回分、または 2・4・8 小節 | off |
evolve amount | 数小節ごとに、この確率で組み替えの設定を少し動かします(hold の間は動かしません) | 0.00 |
evolve every | 何小節ごとか: 1・2・4・8・16 小節 | 4 bars |
pan depth | 切れ端を左右にどれだけ振るか(バランスなので、音は大きくなりません) | 0.00 |
pan motion | ping-pong(左右交互)・rotate(回転)・jump(ばらばら)・moved(動いた切れ端だけ) | ping-pong |
pan rate | パンの動く速さ: 1/16〜4 小節 | 1/8 |
ピッチの演奏 — [5]
| 名前 | 何をするか | 既定値 |
|---|---|---|
tape_stop every | 小節の終わりで、テープがゆっくり止まります: 毎小節・2・4・8 小節ごと | off |
tape_stop length | 止まるまでの長さ: 1/8〜1 小節 | 1/2 |
dive depth | 1 段ごとに、この半音数だけ下がります(0〜24) | 0 |
dive step・shape | 段の長さ(1/16〜1 小節)と形: drop(落ちる)・scoop(すくう)・mixed(まぜる) | 1/4・drop |
wobble depth | テープのような音程の揺れ(最大 ±60 セント) | 0.00 |
wobble rate | 揺れの周期: 1/4〜4 小節 | 1/2 |
パッド — 押している間だけ効きます
| パッド | 何をするか | 押したままドラッグ |
|---|---|---|
| reverse | 拍ごとに、1 つ前の拍を逆再生で鳴らします | — |
| half | 半分の速さのノリ(音の高さはそのまま) | — |
| stop | テープがゆっくり止まり、離すと追いつきます | 右: もっとゆっくり |
| filter | こもった音にします | 下: もっと・上: 細いハイパスへ |
| echo | 押している間の音をエコーへ送ります(エコーは残ります) | — |
| crush | ローファイにします | 上: 強く |
| space | 広いホールへ送ります | — |
| up | 音を上げます | 下: +7・+5・−5・−7・−12 |
| jet | ジェット機のように音がうねります | — |
| pump | 拍ごとに音量が沈みます(DAW の再生中) | — |
| gate | 音を細かく刻みます | 上: 細かく・下: 粗く |
| tape | テープが止まります。離すとすぐ元の位置に戻ります | — |
- パッドを右クリックすると、押している間だけ/ラッチ(押すとオン、もう一度でオフ)、ひとりでに動く(なし・波・ランダム)とその速さを選べます。up は右クリックで STEPS(決まった音程)と FREE(ドラッグで ±24 半音)を切り替えます。
- パッドの設定はプロジェクトに保存されます。押している状態は保存されません(ラッチしたパッドも、プロジェクトを開き直すとオフです)。
お気に入り・XY パッド・手で組み替える
- favourites(お気に入り)A〜D: 空いた枠(+A)を押すと、いまの状態をそこに覚えます。覚えた枠を押すと呼び戻します。音がそのお気に入りとちょうど同じ間だけ、枠が赤くなります。右クリックで呼び戻す/上書き/消す。パッドはお気に入りに入りません。
- XY パッド: 横が intensity、縦が variation で、2 つを一度に動かせます。ドラッグ中は次の拍から聞こえます。
- 手で組み替える: [2] の箱をドラッグします。上の箱を下の箱へ=その切れ端をそこで鳴らす、下の箱を上の箱へ=つなぎ替え、下の箱どうし=入れ替え。Option キー(Windows では Alt キー)を押しながらクリック(または右クリック)で、その箱を元の計画に戻します。clear ですべて戻ります。手で組み替えた所は、プロジェクトとお気に入りに保存されます(
gridを変えると最初からになります)。
プリセットとリセット
- presets: いまの設定をファイルに保存、または保存した物を読み込みます(ミュージック › Frond › Presets › CUT)。ループとお気に入りはそのまま残ります。
- reset: すべてを既定値に戻します。8 秒の間は、元に戻す(Undo)で戻せます。
Frond CUT FX(エフェクト)

- Frond CUT FX を、オーディオトラック(ドラムのトラックなど)にオーディオエフェクトとして挿します: プラグイン → Frond Grid → Frond CUT FX
- DAW を再生すると、最初の数小節は録りながら、そのまま通します(①、既定は
listen(bars=2))。録り終わると組み替えが始まり、上の行に「cutting the last 2 bars」と出ます。 - 組み替えない拍は、入ってくる音そのままです。組み替えた拍は、録った小節のほかの拍から鳴らします(② の captured(録った音)→ plays(鳴る位置))。
| 名前 | 何をするか | 既定値 |
|---|---|---|
listen bars(DAW では Capture Bars) | 録る小節数: 1・2・4 | 2 |
mix(③) | 組み替えた音をどれだけ聞かせるか | 1.00 |
ほかの操作(設定の行・パッド・お気に入り・XY パッド・手で組み替える)は Frond CUT と同じです。CUT FX には half のパッド、ファイルの範囲、drag 8 bars ↓ はありません。groove は slice と slot です。
遅れは 64 サンプル(48 kHz で約 1.3 ms)で、DAW に伝えるので補正されます。straight では、入力をビットまでそのまま返します。
DAW が止まっている間、50 BPM 未満のとき、テンポを変えたあとの録る小節の間は、入力をそのまま通します。
5. DAW へ持っていく
- drag 8 bars ↓(8 小節をドラッグ): オーディオトラックへドラッグします(Ableton Live では、オーディオトラックかそのクリップスロットへ)。いまの音が 8 小節、WAV で置かれます。1 小節目から DAW のテンポで鳴らしたときと同じで、
outputも効いています。
WAV はミュージック › Frond Grid › CUT drags に残るので、DAW のプロジェクトの音は消えません。CUT はこのファイルを自分では消しません。使わなくなった物は、ご自分で消してください。
- 保存: ループの音そのものがプロジェクトに入ります(元のファイル、40 MB まで)。元のファイルを動かしたり消したりしても、プロジェクトは同じ音で開きます。
- 書き出し: バウンスは再生と同じ音になります。ただし echo・space の余韻と、パッドがひとりでに動く分は、再生や書き出しのたびにわずかに変わることがあります(演奏用のエフェクトの性質です)。
- 単体アプリ には DAW のテンポがないので、ループ自身のテンポで鳴ります。左上の Options で音の出口を選びます。
6. 困ったとき
| こんなとき | すること |
|---|---|
| DAW の一覧に CUT が出ない | DAW を再起動するか、プラグインを再スキャンしてください。それでも出なければ、コンピュータを再起動してください。 |
| ループが読み込めない | 64 秒より長いファイル、壊れたファイル、短すぎるファイルは読み込みません(画面に理由が出ます)。前のループはそのまま残ります。 |
| 鳴らない | DAW を再生していますか。Frond CUT は DAW の再生に合わせて鳴ります。単体アプリでは、左上の Options で出力先を選んでください。 |
| CUT FX が組み替えない | 最初の数小節を録っている間は、入力をそのまま通します。そのまま再生を続けてください。 |
| drag 8 bars ↓ が置けない | オーディオトラックへドロップしてください(MIDI や音源のトラックには置けません)。 |
| 窓が画面より大きい | 右下の角をドラッグして小さくしてください。窓の一部が画面の外に出たときは、題名の帯をドラッグして窓を動かしてください。 |
| 説明の言語を変えたい | 右下の help で 日本語 / EN / OFF を切り替えてください。 |
| CUT FX がプロジェクトの拍とずれる | CUT FX はプロジェクトの拍で切り、音を伸び縮みさせません。そのため、トラックの音が先にプロジェクトのテンポで鳴っている必要があります。プロジェクトのテンポをループに合わせるか、DAW でクリップをプロジェクトのテンポに合わせてください(Ableton Live: クリップビューで Warp をオン。Logic Pro: リージョンインスペクタの Flex & Follow、版によっては Flex のチェックボックス。REAPER: Item Properties の再生速度と「Preserve pitch when changing rate」)。Frond CUT(音源)は要りません。切れ端をプロジェクトの拍の上に置き直します。ループの小節数を数え違えたときは、bars を本当の小節数にしてください。 |
7. ファイルの場所と取り除き方
CUT は次の物を残します: 保存したプリセット(ミュージック › Frond › Presets › CUT と CUT FX)、drag 8 bars ↓ の音声(ミュージック › Frond Grid › CUT drags)、選んだ説明の言語、単体アプリの設定(最後に読み込んだループを含む)。CUT を取り除いても、これらは消えません。
正確な場所と、Mac・Windows での取り除き方: https://frondgrid.com/ja/support/
8. 動作環境
- Mac: macOS 12 以降(Apple シリコン・Intel)。Audio Unit または VST3 に対応した DAW(Logic Pro と Ableton Live で確認)、または単体アプリ。
Frond CUT: Audio Unit・VST3・単体アプリ。Frond CUT FX: Audio Unit・VST3。
- Windows: Windows 10 / 11(64 ビット)。Frond CUT: VST3・単体アプリ。Frond CUT FX: VST3。1 回のご購入で、Mac と Windows の両方を使えます。
- 読み込めるループ: WAV・AIFF・FLAC・Ogg Vorbis・MP3・M4A・CAF、64 秒まで。
9. 使用許諾・返金・お問い合わせ・プライバシー
- 使用許諾: CUT の使用には Frond Grid 使用許諾契約が適用されます(https://frondgrid.com/ja/legal/eula/。インストーラーでも表示します)。お客様が所有または管理するコンピュータ 3 台までにインストールできます。CUT で作った音楽や音はお客様のもので、どんな用途にも使えます。
- 返金: Frond Grid 返金ポリシー(https://frondgrid.com/ja/legal/refund/)に従います。ダウンロード製品のため、ご都合による返金はしていません。ご購入から 14 日以内で、動作環境を満たすコンピュータで動かずこちらで直せない場合、二重に請求された場合、ダウンロードできない場合、説明と明らかに違う場合に返金します。手続きは Lemon Squeezy が行います。
- お問い合わせ: Frond Grid メール: moonwork740 [at] gmail [dot] com。返金のご相談には、注文番号(Lemon Squeezy の領収書メールにあります)と、購入に使ったメールアドレスを添えてください。
- プライバシー: CUT はインターネットに接続せず、データを集めず、オンラインのライセンス確認もしません。
VST は Steinberg Media Technologies GmbH の登録商標です。Audio Units は Apple Inc. の商標です。